伊豆半島は、東京から新幹線で約1時間。それなのに、旅の気分はぐっと遠くへ来たよう。漁港の朝、青く澄んだ入り江、海の向こうに浮かぶ富士山、山あいの古い温泉町。沼津で宿を営む私たちが、はじめての伊豆旅行におすすめしたい、ゆったりの2泊3日をご案内します。
コースのあらすじ:拠点は半島の付け根にある沼津。1日目は港と富士山、2日目は内浦の入り江、3日目は修善寺の温泉町へ。電車とバスでも回れますが、2日目だけは車があると格段に楽です。
東京からのアクセス
- 電車:東京駅または品川駅から東海道新幹線で三島駅へ(約45〜60分)。JR東海道線に乗り換えて、1駅の沼津駅まで約5分です。
- 車:東名高速道路の沼津ICが最寄りです。東京都心から、道路の混み具合にもよりますが約2時間。三島駅でレンタカーを借りる方も多くいます。
- 空港から:羽田空港からは品川駅へ出て新幹線に。成田空港からは、東京駅までの移動時間を多めに見てください。
1日目沼津港で海鮮、そして富士山
お昼に着くように出発して、まずは沼津港へ。港のまわりには、駿河湾で水揚げされた魚の海鮮丼や寿司を出す食堂が並びます。駿河湾は日本一深い湾で、深海魚にも出会えるのが沼津らしさ。沼津はアジの干物でも有名なので、朝ごはんのセットやおみやげ屋さんでぜひ探してみてください。
食後は沼津港深海水族館へ。駿河湾の深海に棲む、ふしぎな生き物たちを展示する小さな水族館です。続いて、港の入り口にそびえる大きな水門びゅうおへ。展望台からは駿河湾が一望でき、晴れた日は富士山も顔を出します。
夕方は、松林が続く砂利の浜辺千本浜へ。夕日をゆっくり眺めるのにぴったりの、静かな時間が流れます。
2日目内浦へ:島の水族館と、青く静かな入り江
沼津の中心部から南へ向かうと、江浦、静浦、内浦、西浦と、穏やかな入り江が続きます。水がきれいなことで知られ、晴れた日には湾の向こうに富士山がそびえます。
- あわしまマリンパーク:内浦湾に浮かぶ小さな島。船で渡る水族館で、海のショーやカエルの展示まであります。お子さまにも人気です。
- 伊豆・三津シーパラダイス:三津の海辺にある水族館。イルカやアシカに会えます。
- 海水浴(夏):沼津西部の海岸は水がきれいなことで有名です。らららサンビーチ(平沢海水浴場)は、2025年に環境省の「水質が特に良好な水浴場」に選ばれた、全国11か所のひとつです。
- 海の上で:波の静かな湾はSUP(サップ)の初心者にもぴったり。海沿いのマリーナでは、ヨットやボートの体験もできます。
アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』のファンなら、ここは舞台そのもの。聖地巡礼ガイドもどうぞ。
移動のコツ:沼津駅から内浦・三津方面へバスが出ていますが、本数は多くありません。この日だけは、車(短い区間ならタクシー)を使うと時間を有効に使えます。
3日目山あいの温泉町、修善寺へ
最終日は、内陸の修善寺温泉へ。伊豆でも古い歴史をもつ温泉町です。三島駅から伊豆箱根鉄道で約35分の修善寺駅まで行き、バスで温泉街へ向かいます。
- 修禅寺:町の名前のもとになったお寺。弘法大師・空海が807年に開いたと伝えられています。
- 独鈷の湯:桂川の流れの中にある、町でいちばん古い温泉。町の湯の始まりの伝説が残ります。
- 竹林の小径:川沿いに続く、竹林の静かな散歩道。
- 紅葉:11月中旬から12月上旬は、町じゅうのもみじが赤く色づき、夜はライトアップされる場所もあります。
町の旅館には、日帰り入浴ができるところも多くあります。帰る前に温泉でひと休みするのもいいですね。東京へは、特急「踊り子」で直接戻れる便や、三島から新幹線で戻る方法があります。
時間があれば
- 世界遺産の韮山反射炉(伊豆の国市)
- ロープウェイで上る伊豆パノラマパーク。山の上のテラスから富士山を望めます。
- 伊豆中央の浄蓮の滝と、天城山の森
おすすめの季節
どの季節も楽しめます。富士山が最もよく見えるのは冬(12月〜2月)。夏は海水浴、秋は修善寺の紅葉、春は半島のあちこちで桜が咲きます。